2021年07月 No.113 

インフォメーション 3

自己消火性・難燃性が塩ビの大きな魅力!
飲食店復活を支える飛沫防止パーティション

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 セキスイといえば、硬質塩化ビニル板。積水成型工業株式会社は、長年培われた高い技術力を活かし、感染症対策として生活に根付いた「飛沫防止パーティション」を届け、安心できる暮らしを守っています。
 今回は、同社の押出事業部の栗山圭一氏に、感染症予防に役立つ商品のご紹介とともに、塩ビの未来についてお話いただきました。

飛沫防止パーティション(用として)の販売状況はいかがですか?

 2020年4月半ばから5月には、引き合いが増えてきました。はじめは、一般企業の会議室や応接室で使うパーティションや、対面販売を行う事業所向けで使用される事が多く、その後は、飲食店などで使用される様になってきました。今でも継続的に注文をいただいております。

塩ビ製と、その他の素材のパーティションとでは売れ行きはいかがでしょうか?

 正直に言いますね……現在は、アクリル製が売れています。これはアクリルの透明感以外に、パーティションがニュース等で取り上げられる際、「アクリル板」と呼ばれることが多いからではないかと感じています。

会議室等の必須アイテムとなった飛沫防止
会議室等の必須アイテムとなった飛沫防止

確かに「パーティション=透明な板=アクリル板」というイメージは強いですね……。では、塩ビ製パーティションの特徴を教えてください。

 塩ビは難燃性、自己消火性、耐薬品性といった特徴を持っています。アルコールで頻繁に拭いても白化(はっか)しづらく、燃えにくいという特徴は、飲食店での仕切りにふさわしいと感じています。食卓など、ご家庭の中で使う仕切りにもおすすめです。

パーティションの形状やデザインに関して、お客様からご要望はありましたか?

 受付・窓口業務用として「お客様とカードや書類をやりとりしたい」といったご要望を受けてすき間をつけた形状の提案など、お客様の様々なニーズに合わせた提案や開発に取り組んでいます。家具メーカーさんとインテリアに馴染む木のパーティションスタンドを開発するなど、デザイン性にもこだわっています。

パーティションの普及が進み、シーンに合わせたカスタマイズも
パーティションの普及が進み、シーンに合わせたカスタマイズも

では、この先取り組んでみたいこと、塩ビの未来についてのお考えをご教示ください。

 塩ビは昔からリサイクルされている素材ですが、メーカーはもちろん、流通を担う企業、ユーザー企業が一体となって、さらに徹底したリサイクルシステムを構築していくことが必要になると思います。
 また、塩ビは汎用性の高さからか、改良品があまり出ていない印象です。例えば、塩ビ独自の機能を持たせたままアクリルに近い透明性が出せれば、さらに活躍する場面が増えそうです。塩ビは、水道管などライフラインにも、医療・航空などの先進分野でも使われています。塩ビの有用性を多くの方に知っていただくための取り組みにも、力を入れたいですね。

押出事業部長 栗山圭一氏
押出事業部長
栗山圭一氏