2015年6月 No.93
 

「PVC Design Award 2015」デザイナー向けセミナー

名古屋、東京、大阪で連続開催

 ソフトPVC(軟質塩ビ)のフレッシュなデザイン発掘をめざして、関係業界が一丸で取り組む公募イベント「PVC Design Award」の季節が、今年もやってきました。主催団体では、5回目となる「PVC Design Award 2015」のスタートを前に、デザイナー・クリエイターを対象としたセミナーを、名古屋(4月22日/国際デザインセンター)、大阪(4月23日/メビック扇町)、東京(4月27日/VEC住友六甲ビル2F)の3都市で連続開催。情報提供と交流のひとときを設けて、積極的な応募を呼びかけました。

名古屋会場

大阪会場

●主催団体関係者とデザイナーが直接対話

「PVC Design Award 2015」のテーマは「安心・安全・快適」。既にデザイン提案の募集が5月7日にスタートしました(製品応募は7月1日〜9月25日)。

  PVC Design Awardは、塩ビ関連業界6団体(東日本・中日本・西日本各プラスチック製品加工協同組合、日本ビニール商業連合会、日本ビニル工業会、塩ビ工業・環境協会)が主催する軟質塩ビのデザインコンテスト。毎年決められたテーマに沿い、ソフトPVCならではの素材特性(耐久性、加工性、透明性や着色性)を活かした清新な作品を募集しています。
 募集はデザイン提案と製品応募の2部門からなり、それぞれ一次審査を経て、デザイン提案から選ばれた作品については加工メーカーとのコラボレーションにより製品に仕上げ、製品応募で選ばれた作品とともに最終審査が行われます。今号でご紹介した「花びらピクニックシート」のように、最近では受賞作品が商品化される事例も増えてきました。
 デザイナー・クリエイターを対象としたセミナーは、できるだけ多くの作品を応募してもらうため、第3回目のアワードから実施しているものですが、今回は、主催団体関係者らとの直接対話や相談、様々なソフトPVC製品の実見などにより、早期にコラボの機会を作ってもらおうという狙いから、従来より1月ほど早い4月の開催となりました。

●説明会+交流会の2部構成

第1部では、主催団体関係者らが塩ビの特性やアワードの概要を説明(左 東京会場、右 名古屋会場)

 セミナーの開催時間は、デザイナーが参加しやすくなるよう夕方6時から8時に開催(デザイナーの参加者数は3会場合わせて約50名)。会場には、塩ビへの知見を深めてもらうため、これまでのアワードの受賞作品と、素材メーカーや商業会から提供された100種以上のソフトPVCが展示されました。
 プログラムは2部構成で、第1部ではアワード事務局の関係者や主催団体の関係者が、塩ビの特性や加工方法、アワードの実施概要などについて説明を行ったほか、質疑応答の時間も設けられました。
 続く第2部ではデザイナーと主催団体との交流会が行われ、参加者はソフトPVCの見本を実際に手に取ったり、サンプルをカットしたり、主催者と懇談するなどして、素材や加工方法への理解を深めました。

●3会場とも実りの多いセミナーに

3会場とも過去のアワード受賞作を展示(写真は東京会場)

 セミナーを準備したアワード事務局の関係者は、出席したデザイナーの反応、「PVC Design Award 2015」への期待などについて、次のように語っています。
 「いずれの会場でも、デザイナーの方々から素材についての質問を多く受けたほか、加工や試作の相談などでも、参加した加工メーカーの関係者らに熱心に質問しているデザイナーの姿が見受けられました。中には、実際のデザインアイデアを持参して、主催団体である素材メーカーや加工メーカー、商業会のメンバーとコラボレーションの可能性などを相談する方もあり、たいへん意欲的な姿勢を感じることができました。3会場とも、実りの多いセミナーになったと思います」
 「PVC Design Award 2015」のテーマは『安心・安全・快適』。今回のセミナーにより早期のコラボが実現して、人々の生活を守り快適にする、あっと驚くような新しいデザインが数多く提案されることを期待したいものです。

手にとって塩ビを実感(大阪会場)

東京会場の交流会も盛況でした