1996年3月 No.16
 
 

● 塩ビニュースフラッシュ −最近の新聞報道から

 
  • 英国のサザンプトン大学が英国フォードと共同でプラスチックの種類を識別する小型装置を開発。 家庭用スチーム・アイロン並みの大きさで、摩擦帯電を利用して4種類のプラスチックを即座に判 別、表示(日刊工業、平成7年11/20)。
  • 北海道帯広管内の幕別町に建設された農業用塩ビ(ハウス用ビニルなど)の専焼施設に、農協など を通じて処分依頼が殺到、10月の操業開始以来フル稼働(1日1.9トン)状態。農協と協力し て処理費用(トン当たり4万円)を助成する市町村も(十勝毎日、同12/3)。
  • NKKが廃プラを製鉄原料に再利用するシステムを開発。廃プラを粒状にして溶鉱炉に吹き込み、 コークスに代わる鉄鉱石の還元剤、熱源に利用。処理量は年間3万トンで、塩ビについては脱塩化 水素技術の開発を進めた後に再利用する計画(日経、平成8年1/19他)。
  • 東京の技術開発専門会社アイン・エンジニアリングが、農ビを無公害、低コストでプラスチック原 料に再生するプラントを開発。不純物の除去に水や薬品を使わず、高速回転の摩擦により泥や農薬 を除去する仕組み。年間処理能力3千トン(信濃毎日、同1/16)。
  • 三井造船が、独シーメンス社から技術導入した日本初のごみ熱分解熔融炉の処理対象を拡大、プラ スチックとカーシュレッダーダストの熔融運転テストへ(日刊工業、同1/26)。
  • 岐阜県大垣市の上田石灰製造が、工業技術院名古屋工業技術研究所と共同で、燃焼排ガス中の塩化 水素を効率よく回収する消石灰(商品名エスライムGC)を開発、4月販売へ。粒子の形状が偏平 な花弁状のため反応面積が大きく、消石灰の使用量か従来の半分(日刊工業、同1/30)。
 

● 出展報告 −「リサイクル・テクノロジー・ジャパン ′96」で塩ビのリサイクルPR

 
 リサイクルや廃棄物処理に関する新技術の展示「リサイクル・テクノロジー・ジャパン ′96」(主催=株式会社ジェムコ日本経営)が、2月21日〜23日の3日間、東京晴海の国際見本市会場で開催されました。
  当協議会も昨年同様、リサイクル関連団体が出展するテーマ展示コーナーに参加、塩ビのリサイクルに関するパネルや農業用ビニルの再生品などを展示して協議会の活動をPR。今回は入場者数が3日間 で延べ7万4300人を超えるなど、環境問題に対する社会的な関心の強さをうかがわせました。