2013年6月 No.85
 

デザイナー、参戦せよ!
「PVC Design Award 2013」開幕

3回目を迎えた「ものづくりコンテスト」。テーマは「ソフトPVCで日本の力をためす」

 軟質塩ビの関連6団体が主催する「塩ビものづくりコンテスト」が、今年も「PVC Design Award 2013」のタイトルで開催されます(5月〜10月。開催要領は次頁参照)。今回のテーマは「ソフトPVCで日本の力をためす」。新たな価値をつくりだすデザインと、それを実現させる確かな技術が合わさったとき、世界を驚かす日本の力が生まれる─そんな思いを込めた第3回「塩ビものづくりコンテスト」。開催に掛ける意気込みを、塩ビ工業・環境協会(VEC)の一色実環境広報部長(本誌編集長)に、語ってもらいました。
昨年、初の大賞受賞作となった
「PUSHION」
一色部長

●「PVC Design Award 2013」の開催に向けて

塩ビ工業・環境協会 環境広報部長 一色 実

 ソフトPVCに関わる川上から川下までのサプライチェーン約300社が総力を上げて取り組む「塩ビものづくりコンテスト」も、いよいよ3回目を迎えます。
 このコンテストは、製品応募とデザイン提案の2部門で、ソフトPVCの魅力を再発見させる斬新な作品を発掘しようとスタートしたものですが、第1回目のときは、初めての試みだっただけに「ホントにうまくいくのかな」「学生やデザイナーは応募してくれるかな」という心配のほうが大きく、主催団体が力を合わせて実施した結果、予想を超えるデザイン提案が寄せられて、関係者一同胸をなでおろしたものです。
 また、昨年の第2回コンテストでは、製品メーカーが頑張って、前回は該当なしに終わった大賞も製品応募から選ばれるなど、全体に質の向上を図ることができました。
 そして、さらなる飛躍を目指す今回は、製品応募もさることながら、デザイン提案の中から、今までにない、突き抜けた作品が出てくることを期待しています。プロのデザイナーが本気を出して参戦し、主催している塩ビ加工業者が「あっ、こんないいアイデアがあるんだ」と驚いて、このデザインを作り込んで絶対にビジネスにつなげてやろう、と技術意欲をそそられるようなコンテストにしたい。それが、今回の最大の狙いです。

●日本の塩ビ業界に刺激を与える作品を

 そのための工夫として、ソフトPVCとはどんな素材なのかをデザイナーの方々に知ってもらうため、後援をお願いしている日本インダストリアルデザイナーズ協会にもご協力いだき、東京(4月25日、5月16日)、大阪(5月28日)、名古屋(5月31日)の3都市でデザイナー向けの説明会を開きました。向こうからの参加をただ待っているのでなく、こちらから入口を用意して近づいてく。その仕掛けを作ったわけです。
 また、大賞賞金を50万円から100万円に、賞金総額も125万円から150万円に引き上げ、高い質の応募作品が集るよう、より魅力あるアワードにランクアップしました。
 もちろん、プロばかりでなくも学生・アマチュアの方々も大歓迎です。とにかく、外国からの攻勢に晒されている日本の塩ビ業界に刺激を与えて、現在の厳しい事業環境を打破してくれるようなインパクトの強い作品を期待しています。
 日本の技術力とデザイン力のコラボレーションで日本のものづくりの力は初めて発揮されます。そして、日本産のソフトPVCがより高い付加価値を備えた製品になり、それによってPVCに対する社会の評価が高まって、さらなる技術革新につながっていく。このアワードはそのキッカケづくりの試みなのです。

「PVC Design Award 2013」のHP(http://www.vinyl-ass.gr.jp/pvcdesignaward/)で、より詳細な情報がご覧いただけます。