1992年12月 No.3
 
 「′92 東京国際包装展」でのアンケート結果から

   高い再利用意識、再生品購入は価格次第

   男女1355人に塩ビの基礎知識、リサイクル意識などを質問

  塩ビリサイクル推進協議会では、去る9月25日〜29日に開催された「 ′92 東京国際包装展」(12頁「広報だより」参照)の来場者を対象にアンケート調査を実施しました。塩ビに関する基礎知識やリサイクル意識などを尋ねたものですが、このほど、その調査結果がまとまりましたので概要をご紹介します。全体の傾向としては、リサイクルに対する意識は極めて高いものの、再生品の購入意向という点ではやや消極的な姿勢が目立つ結果となっており、再生品が定着するためにはやはり価格の問題が最終的なカギであることを示しています。なお、サンプル数は10代〜60代以上の男女計1355人(男性1239人;女性116人)となっています。

●塩ビ製品の知識 −「パイプ」「ラップフィルム」は8割近くが認知

 
  塩ビ製品として最も知られているのは「パイプ」と「ラップフィルム」で、ともに8割近い認知度となっています。「卵パック」についても過半数の人が知っていますが、「タイル」「壁紙」など生活の裏方的な所で活躍している塩ビには、なかなか関心が向かないようです。
 

●塩ビの省資源についての理解 −依然根強い“石油消費型”のイメージ

 
 塩ビが60%の食塩と40%の石油でできている省資源型資材であることを理解している人は39%。回答率は最も高いものの、半数には達していません。一方食塩30%−石油70%、食塩10%−石油90%といった誤った答えが合計6割近くもあり、塩ビは石油が主成分というイメージが依然根強いことを示しています。
 

●プラスチック廃棄物の処理法 −圧倒的多数が「リサイクル・再利用」を支持

 
  プラスチック廃棄物の処理については、圧倒的多数が「リサイクル・再利用」すべきだと答えています。他の方法では「焼却・熱利用」を支持する人が約4分の1見られますが、「埋め立て」はわずか5%に過ぎませんでした。
 

●塩ビの再利用状況の認知度 −過半数が知らない電線用塩ビ等のリサイクル

 
  この項では、農業用フィルムの40%、電線用の16%がリサイクルされている塩ビの再利用状況に関する認知度を尋ねています。一般の生活では見えにくい部分だけに、過半数が「知らない」と答えており、「知っている」と答えた人は半数に達しませんでした。
 

●再生品の購入意向 −「高くても買う」は少数派、半数が「同じ値段なら」

 
  最後に再生品の購入意向を尋ねました。一般製品と「同じ値段なら再生品を買う」という意見が57%で最も多くなっていますが、一方で「安くなければ買わない」という消極派も3割に達しています。「高くても買う」という積極派は14%と、消極派の約半分に止どまっており、再生品の定着はやはり値段がカギとなることを示しています。